蝶と蛾の見分け方というと、昼行性か夜行性か、胴の太さ細さ、綺麗か地味か、触覚の形が、といろいろ言われますが、どれも例外無く分けることはできないようです。
そんな、蝶と蛾の違いの一つに翅棘と抱鉤という難しい名前のものがあるそうです。これは蛾にある前翅と後翅を連結する仕組みで、後翅の前縁にあるトゲ(翅棘)を前翅にあるフック(抱鉤)が引っ掛けることで、前後の翅が固定しています。蝶はこれがないとのこと。これも例外があるそうですが。
私は、不勉強な虫好きなのでそんなものがあることを知りませんでしが、去年、翅棘と抱鉤の構造を見たいという依頼を受けて、立体写真で撮影してみました。
ちょうどよく、コンビニにスズメガいたのでそれを被写体にしました。ネット検索したらトビイロスズメのようです。
まずもともとの状態です。翅の付け根を裏側から写しています。右が前翅、左が後翅です
後翅から出てる茶色の鋭い針のようなものが翅棘で、前翅から出て翅棘手の上に被さっているのが抱鉤で、横からみると釣り針型をして翅棘に引っ掛かって結合されています。
結合を解除をした状態です。
これで、翅棘と抱鉤と構造がわかったと思っていたのですが、これはオスの蛾だけの構造で、メスの前翅と後翅は別の構造で結合されているそうです。このような基本的だけど生殖と関係ないものに、性的二型があるんですね。
メスの前後翅結合機構の構造は、宿題として今夏中に撮影したいと思います。
平行法立体写真
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交差法
アナグリフ
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